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琳派400年(4) 小品の魅力・根津美術館「燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密」

 2015/06/12(Fri)
 2月の熱海に引き続いて5月4日、今度は根津美術館の「燕子花と紅白梅」展第二弾(2015/4/18-5/17)へ行ってきました。
 今年は4月がやけに暖かい日が続いたせいか、いつもならまだピークは少し先の庭園の燕子花も既に満開、タイミングもぴったりです。とはいえさすがに連休中とあって、美術館前は物凄い大行列でした。



 前回MOA美術館が光琳&現代アートという、ちょっと意表を突いたテーマで来たので、根津美術館はどう来るかなと思っていたら、こちらは大変オーソドックスに正統派の光琳尽くしで真っ向勝負という印象でした。
 一番の目玉である燕子花と紅白梅はもちろんのこと、孔雀立葵図、夏草図、白楽天図といった大作がずらりと並び、さらに今年注目の俵屋宗達作と言われる蔦の細道図屏風も京都の相国寺からはるばるお目見えという豪華さにまず驚愕。また他の展示室には、光琳ゆかりの小西家文書、お馴染み弟乾山との合作を始めとする工芸品も数多く、これなら燕子花と紅白梅の同時展示がなくてもいいのではと思ったほどの素晴らしい充実ぶりです。いくら手持ちの光琳作品が多いとはいえ、根津美術館さんの底力を改めて実感させられた美術展でした。(ただ今回、もう一つの光琳作国宝である東博の八橋硯箱は出ていなくて、それだけがちょっと心残りでしたが)

 さて問題の燕子花と紅白梅ですが、MOAが向かい合わせで来たのに対し、根津美術館は一番広い展示室1の壁面一つをたっぷり使って、二つの屏風をどーんと並べてくれました。面白いことにそうして見ると、MOAではあまり気にならなかった二つの屏風の幅の違いが一目瞭然で、紅白梅図が意外に小さく見えるのです。単体で見るととても大きく感じる作品なのですが、さすがに六曲一双の燕子花が相手では、紅白梅も横幅では当然かなわないですね。
 とはいえ横幅が短いだけに、紅白梅の方が燕子花よりも人だかりで大混雑でした。燕子花は横幅があるので自然と見る人も分散しますし、かなり後ろまで下がらないと全体を一望するのは難しい作品ですが、その点紅白梅図は当然ながら人が集中してしまって、少し下がるともう人ごみで殆ど見えないのです。元々東京に来るのは数十年ぶりの作品だけに、多分初めて見るという人も多かったのでしょうね。

 ところで今回個人的に特に驚いたのが、2階の展示室5にずらりと並んだ、団扇や香包といった小さな工芸品です。
 これまでにも色々な美術館や琳派展で光琳の団扇や香包を見たことはありましたが、あれほどたくさんの光琳作品が一堂に会したところを見たのは初めてでした。何しろ屏風と違ってごく小さなものだけに、画集等に掲載されることもあまり多くないためか、初めて見る作品もかなり多かったです。MOA所蔵の白梅や細見の柳の香包(細見は今回出展せず)などは結構何度も見ていますが、個人所蔵だという仙翁図の香包は今まで見た覚えがなくて驚きました。
 実を言うと、千尋は光琳作の中でも香包は特にお気に入りで、美術展で見かけるといつも嬉しくなるのです。ただ今に伝わる香包は大抵掛軸として表装されていて、裏側の部分を真ん中にした展開図の状態なものですから、そこから実際に使われた姿を想像するのはちょっと難しいのですよね。
 というわけで、あの香包を見るたびに、内心密かにこんなグッズがあればいいなといつも思っています。現代では香包はあまり馴染みのないものとはいえ、ハンカチや袱紗ならあのデザインでもいけるのではないかなと思うのですが、残念ながら殆ど見かけたことがないのでした。
 ちなみに細見美術館では、まさしくこの香包を再現したものを販売しているようです。ちょうど同時期に全国を巡回していた「細見美術館 琳派のきらめき展」にも出品されていましたが、その話はまたいずれ。

参考リンク:
 ・細見美術館の香包
 ・MOA美術館所蔵・白梅図香包

 ともあれ、5月4日は開館10時時点で既に相当な混雑のため、二点並んだ燕子花と紅白梅もよく見えなかったのがちょっと悔しかったので、9日に再挑戦してきました。
 今度は頑張って9時頃に到着してみると、既に行列はできていたものの幸い30人程度で、しかも美術館側で開館時間を繰り上げてくれたのです。おかげさまで、幸運にも殆ど人のいないがらがらの状態で念願の燕子花と紅白梅を見ることができて大感激でした。
 もっともそんな状態はわずか5分ほどの短い時間で、すぐにどんどん観客が入ってきてたちまち大混雑になりましたが、それでも充分にじっくりと二点の屏風を堪能することができました。もしかすると一生一度かもしれない貴重な機会だっただけに、最後にとてもいい思い出になって嬉しかったです。

 それにしても、この次の機会があるとしたらせめて20年後くらいにしてほしいものですが、琳派の節目になりそうな年は多分またしばらくないのですよね。抱一没後200年は14年後の2029年ですけれど、光琳生誕400年の2058年に合わせるとしたら43年後…?

関連過去ログ:
 ・琳派400年(1) 箱根の琳派・岡田美術館展
 ・琳派400年(2) さえずる鳥たち・畠山コレクション「THE 琳派」
 ・琳派400年(3) こぼれる梅花・MOA美術館「燕子花と紅白梅 光琳アート 光琳と現代美術」


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    根津美術館で開催中の 尾形光琳300年忌記念特別展「燕子花と紅白梅 ―光琳デザインの秘密―」展に行って来ました。 http://www.nezu-muse.or.jp/ MOA美術館で今年の2月4日〜3月3日まで開催された「尾形光琳300年忌記念特別展「燕子花と紅白梅」光琳アート−光琳と現代美術−」展では、尾形光琳の二大傑作である国宝「燕子花図屏風」と国宝「紅白梅図屏風」が...
【2015/06/20 22:15】
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