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苦い教訓

 2011/03/19(Sat)

津波災害――減災社会を築く (岩波新書)津波災害――減災社会を築く (岩波新書)
(2010/12/18)
河田 惠昭

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 今から僅か3か月前に発行されたこの本を、あの大地震の前にどれだけの人が読んだでしょうか。
 私もつい先日になってようやくこんな本が出ていたことを知りましたが、しかしこの1週間嫌というほど見せられてきた悲惨な映像は、既にこれを読んでいた人にも想像できなかったことと思います。最先端の地震専門家である著者でさえ「三陸は世界屈指の津波危険地域である」と述べながらも、「津波防波堤のある(あった)大船渡や釜石を除いて」としていたのですから…

 とはいえ、「揺れが長く続いたら津波地震を疑うこと」という指摘はまさしく今回その通りでしたし、また後半で述べられている「東京に大津波が来たら」というシミュレーションは、肝に銘じて読んでおく必要があると感じました。その他、津波の前には必ず引き波があるという危険な誤解(これは数年前のインド洋沖地震でも言われましたが)なども、首都圏や東海地域がまだ何とか関東大震災以来の大災害を免れている今のうちに、日本中の人間が再確認しておかなければいけないでしょう。
 私もよく美術展のため東京へ行きますし、もし今自分が海際等の危険地帯に住んだり日常的に出かけたりしていなくても、滅多にない旅行や出張先等で被災する可能性があることを忘れてはいけません。まだ記憶に新しいNZ地震でも、このことは最悪の悲しい形で示されてしまいました。

 阪神大震災の時もそうでしたが、自分や周囲の人間の誰も経験したことがないから自然災害がないと思うのは誤りで、地球は人間の一生よりずっと長いスパンで活動しているものです。とはいえ火山のように目の前で活動しているものはまだ予測もしやすいけれど、地震はたった50年起こらないだけで皆忘れてしまうのは、ある意味仕方がないのかもしれません。
 しかし人間はせっかく言葉という形で知識を後世へ残すことができる稀有な生き物であり、著者も「語り継ぐことが大切だ」と強く訴えています。それは被災した当事者の方々や現地で救助に当たった多くの関係者・専門家だけではなく、同じ時代に生まれてあの津波被害を見届けた私たちもまた、次にまたあんな悲劇を起こさないために確かな記憶と知識を忘れることなく次の世代へ伝えていく責務があるのだと、初めて強く自覚させられた一冊でした。

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