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ハプスブルク家と西洋美術

 2009/09/26(Sat)
THEハプスブルク


 昨日始まりました国立新美術館の「THE ハプスブルク」、混まないうちにと今日早速行ってきました。
 ハプスブルク家メインの大規模な美術展としては随分久しぶりなので、手持ちの比較的お手軽な本何冊かで簡単におさらいしていったのですが、何といいますか、今回はハプスブルク家そのものがメインというわけではないのですね。(いやだって名前がああだからてっきりそうだとばかり…) ゆかりの工芸品等はたくさんありましたが、私が期待していた肖像画は思ったほどなくて、その意味では正直言ってちょっと拍子抜けでした。

 というわけで、歴史好きやハプスブルクファンにはちょっと物足りない向きもありますが、内容そのものは実に錚々たる顔触れでした。いきなりラファエロが来たのにまず仰天、えええ!?と慌てましたが、そこで驚くのはまだ早かった。大作でこそないものの、ジョルジョーネが2点、ティツィアーノが3点、ティントレットが3点etcと、イタリア絵画部門だけでも早くもたじたじです。続くドイツはデューラーがこれまた3点、クラナッハ(父)が2点、さらにスペインからはベラスケス3点、ムリーリョ2点、リベーラ、スルバラン、ゴヤ、フランドルからもルーベンス2点、ヴァン・ダイク4点、ヤン・ブリューゲル(父)、レンブラント等々…普通この中のどれか一つの部門に絞ってやりませんか?と思わず言いたくなるような、とにかく凄い面々です。絵画作品全体の数はむしろそう多い感じはしませんでしたし、会場がまださほど混んでいなかったこともあって一点一点ゆっくりじっくり見ることができてもう大満足、期待していたのとは違う意味で非常に贅沢な特別展でした。

 それにしても今回、何故か目を引かれたのは華やかな作品よりもむしろ渋めの絵が何故か多く、その点でも何だかちょっと新鮮でした。一例として、ハプスブルク家肖像画の中では「ハンガリーの軍服姿の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世」は、もう一点の若い頃の豪華な正装姿に比べてすっかり老けこんだ(失礼)姿でタッチもむしろ荒い絵なのですが、皇帝の人柄をまざまざと描き出しているような生々しさにとても惹きつけられた作品です。他にもルカ・ジョルダーノの「物乞い」は、一見ぼろを纏った男ですがこれもどきっとするような何か崇高ともいえる精神性を感じさせましたし、ヴァン・ダイクの肖像画群も地味な黒衣の男性ばかりですが、どの人物も威厳ある魅力的な人柄が絵からにじみ出ているようで、華やかさや明るさはないけれど見ていていつまでも飽きず見入ってしまいそうでした。

 もちろん、今回目玉のエリザベート皇后や若き日の女帝マリア・テレジアも大変美しかったですし、お馴染みマルガリータ王女やフェリペ・プロスペロ王子もとても可愛らしかったですが、有名人の肖像でもうひとつびっくりしたのがティツィアーノの「イザベッラ・デステ」の肖像です。ルネサンス好き、わけても塩野七生ファンにはこれまたお馴染みの人物で、そういえばちゃんと肖像画を見た事ってなかったなと思いましたが、でもあれを見ると彼女がモナリザのモデルだとはあんまり思えないですね。
 あ、可愛らしいといえばもうひとつ、今回初めて見てとても嬉しかったのがムリーリョの「聖家族と幼い洗礼者聖ヨハネ」です。大工仕事に働くヨセフと縫物に勤しむマリアの傍らで、幼いイエスとヨハネの二人が無邪気に戯れている(と見せて、実は十字架作りをしているところが暗示的)ですが、このイエスとヨハネがもう可愛いのなんの! プラド美術館の有名な「貝殻の子どもたち」もそうですが、ムリーリョはああいう幼いイエスやヨハネを本当に愛らしく微笑ましい姿に描く人で、無原罪の御宿りの清純可憐なマリア以上に大好きです。ただ個人的に一番好きな洗礼者ヨハネの絵ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵)はまだ実物を見たことがなくて、今一番見たいムリーリョの筆頭なのですが、いつか日本に来てくれないかなあ…

 話が逸れましたが、最後に今回の特別展絡みで出た本の中から一冊推薦。

  
THEハプスブルク王家―華麗なる王朝の700年史 (別冊歴史読本 46)THEハプスブルク王家―
華麗なる王朝の700年史
(別冊歴史読本 46)

(2009/08)
菊池良生ほか

商品詳細を見る


 こちらは正真正銘?ハプスブルク家の歴史をメインに語りつつ、歴代の人々の肖像画や王家に伝わる華麗な宝物の写真などもふんだんに載せているなど、なかなか読み応えのある一冊です。肖像画も有名なものというよりあまりなじみのない珍しい絵の方が多いようですし、神聖ローマ皇帝冠に加えてハンガリーとボヘミアの王冠のカラー写真も載っている等、目に楽しい点でもお勧めですよ。

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【2009/10/05 08:43】
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