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古代アジアの星と神話

 2009/07/12(Sun)
  道教

 項目を変えまして、7/11の午後は三井記念美術館の「道教の美術 道教の神々と星の信仰」(2009.7.11-9.6)にも行ってきました。こちらは初日でしかもかなりマニアックな(笑)テーマとあってか、午後にしては人が少ないのはともかく何だか客層がいつもと違う感じで(しかも熱心な人は物凄く熱心)、ちょっとおかしかったです。

 さて肝心の内容ですが、そもそも「道教」って一体何だ?という人が日本では大半でしょうし、道教の美術展と言われても大抵の人は「何それ?」なのではないかと思います。最近は「陰陽道の元みたいなもの」とでもいえば多少イメージは湧きそうですが(特に安倍晴明とか)、それはそれでまた違う方向へ行ってしまいそうですし、なかなか難しいですよね。
 かくいう私も興味があるとはいえ詳しいわけではなく、よって今回も一体どんな展示内容になるのか今ひとつイメージできないまま訪れたのですが、一言で言ってやっぱりマニアックでした(笑)。キリスト教や仏教ならまだそれなりに多少の知識はありますが、道教の神様なんて知りませんし、それぞれ丁寧な解説はついていたものの、簡単でいいから主な神様の一覧表などでもあればもっとよかったかな、と後で思いました。もっとも普段意識していないだけで、鐘馗様とか関帝とか七福神の寿老人とか閻魔様とか古くから馴染み深いものも結構ありますけど、仏教やら何やら色々ごちゃまぜ状態だけにやっぱり付け焼刃だけでは判りにくいところもありますね。

 で、陰陽道とも絡んできますが、今回私が特に注目していたのは天文関連です。
 一頃ちょっと凝って調べまくった関係で、古代アジアの天文学や妙見信仰等には興味があり、その点今回の展示はその方面の史料を一度に見られる大変貴重な機会とあってとても楽しみにしていました。キトラを除けば東洋最古と言われる「淳祐天文図」は科学博物館で何度も見ていたけれど、星曼荼羅や九曜星図なんて滅多にお目にかかれないし、星を人や獣の姿で表わした絵巻や掛け軸も珍しくて面白かったです。中でも土佐光芳の「北斗真形図」は、北斗七星の化身?が纏う華やかな中国風の衣装が細かい文様まで実に丁寧に美しく描かれていて、土佐派でこんなものを描いていたなんて意外でしたが大変印象に残りました。(ただどれが何の星か説明になくて残念だったのですが、後で図録を見たら専門家も武曲星と破軍星しか判らないそうです…笑)
 そうそうその星ですが、今回副題に「星の信仰」と入っている割にはこれまた会場内に殆ど説明がなくて、これもちょっと不満でした。ただでさえ西洋の88星座と違って、古代中国の星座は殆ど馴染みがないのですから、最低でも北斗七星と二十八宿の簡単な解説くらいは欲しかったです。もしかすると図録には載っていたのかもしれませんが、こればっかりは天文ファンでも星図見ただけでは殆ど判りませんよ。

 というわけで、覚書きも兼ねて北斗七星と二十八宿の一覧をざっとご紹介。

 北斗七星:
  1.天枢(貪狼星)
  2.天セン(巨門星) ※セン=王+旋
  3.天キ(禄存星) ※キ=王+幾
  4.天権(文曲星)
  5.天衝(廉貞星)
  6.開陽(武曲星) ※二重星なので子供(輔星)を連れている
  7.揺光(破軍星)

 二十八宿:
  【東方青竜】
  1. 角(かく)宿~おとめ座の一部。青竜の角。左角は刑罰を、右角は軍隊を司る。
     主な星:角大星または左角(おとめ座・スピカ)
  2. 亢(こう)宿~おとめ座の左側。青竜の首。疫病を司る。
     主な星:大角(うしかい座・アークトゥルス)
  3. 氏(てい)宿~てんびん座。青竜の胴。天帝の宮殿を表す。
  4. 房(ぼう)宿~さそり座西部、さそりの頭の部分。天帝の四頭立ての馬にあたる。
  5. 心(しん)宿~さそり座中央部。青竜の心臓。天下の賞罰を司る。
     主な星:心大星(さそり座・アンタレス)
  6. 尾(び)宿~さそり座東部、さそりの尾の部分。青竜の尾。後宮を表す。
  7. 箕(き)宿~いて座西部。風を好む星。別名風伯。八方から吹く風、口論、異民族のこと等を司る。

 【北方玄武】
  8. 斗(と)宿~いて座の中央。別名を南斗六星。天子の寿命を司る。
  9. 牛(ぎゅう)宿~やぎ座の頭の部分。別名牽牛。祭祀の犠牲の動物を司る。
  10. 女(じょ)宿~みずがめ座西部。玄武の亀の甲羅。布帛裁縫のことを司る。
  11. 虚(きょ)宿~みずがめ座中央部。墳墓に侍衛する役人を表す。
    死葬号泣、廟堂の祭祀祈祷などを司る。
  12. 危(き)宿~みずがめ座東部、ペガスス座の一部。天の倉庫、市場、建築の事を司る。
  13. 室(しつ)宿~ペガスス座西部、ぺガススの胴の部分。
    古くは祭祀や儀礼の行われる神聖な場所を、後には天帝の宮殿・軍の糧食を入れる倉庫を表した。
    土木工事を司る。
  14. 壁(へき)宿~ペガスス座東部、ペガススの腰の部分。宮廷の図書庫を表す。文章を司る。

 【西方白虎】
  15. 奎(けい)宿~アンドロメダ座。天の兵器庫を表す。暴乱を鎮める事や、灌漑用水路を司る。
  16. 婁(ろう)宿~おひつじ座西部。天の牢獄を表す。犠牲の動物を天子の祭祀に供することを司る。
  17. 胃(い)宿~おひつじ座。五穀を収める、天の厨房の倉を表す。倉庫を司る。
  18. 昴(ぼう)宿~おうし座西部、プレアデス星団(すばる)。白虎の背中。
    西方および裁判を司る。
  19. 畢(ひつ)宿~おうし座中央部、ヒアデス星団。風を好む箕宿と並んで雨を呼ぶとされる。
    別名雨師。辺境の軍隊、首領を司る。
     主な星:畢大星(おうし座・アルデバラン)
  20. 觜(し)宿~オリオン座北部、オリオンの頭の部分。白虎の口先。
    三軍の斥候、行進する軍隊の倉庫を表す。
  21. 参(しん)宿~オリオン座南部、オリオンの胴の部分。白虎の胸。
    兵器(天の武官)を表す。北方鮮卑(異民族)や外国のことを司る。
     主な星:オリオン座・ベテルギウス&リゲル

 【南方朱雀】
  22. 井(せい)宿~ふたご座。別名東井。天の南門を表し、太陽・月・惑星の通路にあたる。
    水位計を司り、法令が公平に行われているかどうかを占う。
     主な星:北河(ふたご座・カストル&ポルックス)、天狼(おおいぬ座・シリウス)、
     老人星(りゅうこつ座・カノープス)など
  23. 鬼(き)宿~かに座。別名輿鬼。邪な謀略を観察する天の目を表す。
    中央の積尸気(プレセペ星団)は積み重なった死体から立ち上る妖気を示し、葬式や神々の祭祀を司る。
    邪な陰謀を暴く事を司る。
  24. 柳(りゅう)宿~うみへび座西部。朱雀のくちばしにあたる。天の厨房の調理頭を表す。
  25. 星(せい)宿~うみへび座中央部からしし座西部。別名七星。朱雀の首。天の都を表す。
    衣服の文様、刺繍を司り、突発的に起こる非常の事件を占う。
     主な星:軒轅大星(しし座・レグルス)
  26. 張(ちょう)宿~うみへび座。朱雀の胃袋にあたり、天の調理場を表す。
    飲食・賜物や、宗廟の祭祀に用いる衣服を司る。
  27. 翼(よく)宿~コップ座。朱雀の翼。天の音楽を司る官庁を表す。
    俳優、音楽、また外国の遠来の賓客を司る。
  28. 軫(しん)宿~からす座。宰相、戦車・騎兵、運搬を司る。

 本当は星図があればもっといいのですが、とりあえずリストのみ載せておきます。
 なお古代中国の星については、以下の本が比較的判りやすいので興味のある方はどうぞ。

  
孔子の見た星空―古典詩文の星を読む孔子の見た星空―古典詩文の星を読む
(1997/03)
福島 久雄

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追記:
 上に挙げた「孔子の見た星空」を読み返していて気がつきましたが、北斗七星は一番目から四番目までの四つと、五番目から七番目までの三つに分けられることがよくあるそうです。ということは、土佐光芳のあの絵も展示されていた順番通り、文官四人が前半で武官三人が後半ということになるのかな…?

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