琳派動物園

 2008/11/21(Fri)
 今日たまたま、抱一と若冲の相違点について色々考えている最中、ふと引っかかったことがありました。
「……そういえば、琳派で描かれる動物って、何がいたっけ?」
 早速その場で思い出せる限りのものを書き出し、帰宅後改めて図録や画集を確認してみたところ、ざっとこんな感じでした。

 俵屋宗達:象・唐獅子・犀(養源院杉戸絵)、鹿(鹿図)、
      鶴(鶴下絵三十六歌仙和歌巻)、カイツブリ(蓮池水禽図)、
      カモ(芦鴨図衝立)、犬(狗子図)、牛(牛図)、龍(雲龍図屏風)
 尾形光琳:虎(竹に虎図)、孔雀(孔雀立葵図屏風)、鶴(群鶴図屏風)
 酒井抱一:雉・鷺・雀・鶯・雲雀・千鳥・鷭・瑠璃鳥・鶉・目白(四季花鳥図屏風ほか)、
      蝶・蜻蛉・蜂・カマキリ・蛍・コオロギ(四季花鳥図巻ほか)、
      兎(兎に秋草図襖)、亀(蓬莱図)、蛙(絵手鑑ほか)

 いや実に面白いくらい三者三様というか、動物の種類で最も多かったのが宗達で、光琳は意外に動物は少なく、また抱一は獣の類は少ないものの、周知のとおり鳥・虫の種類では断然群を抜いていました。(注・伊勢物語で登場する馬はここでは敢えて除外しました) また興味深いのが、三人とも何故か魚は殆ど描いていないことで、それこそ若冲などは魚の博物画のような絵を残していますが、琳派は魚はあまり好まなかったのでしょうか?
 ともあれ、宗達・光琳が全体に大きな動物を絵の中でも大きく描くのを好んだのに対し、抱一は小さな鳥や虫(稀に獣)をことさら選んでモチーフとしていたのがこういう点でもよく判ります。彼の絵は時々琳派というより円山応挙の雰囲気に近いように感じることもありますが、応挙が描いたようなリアルな毛皮の虎や墨絵の龍などはあまり興味を引かなかったのかもしれませんね。

 というわけで、抱一と若冲に関しては、日を改めてまたいずれ。

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