スポンサーサイト

 --/--/--(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリ :スポンサー広告 トラックバック(-) コメント(-)
タグ :

大琳派展 継承と変奏(6) 縁の下の力持ち

 2008/11/13(Thu)
 画集や図録をめくりながら好きな絵を堪能するのも、美術好きには楽しみの一つですが、実際に美術展に足を運ばないと楽しめないものがあります。掛け軸の軸装や屏風絵の表装がそれで、これらもまた作品の大事な演出道具ですが、実を言えば私もついつい見過ごしがちなのですよね。(苦笑)
 というわけで、今回4点揃った風神雷神図屏風を見ていてふと目にとまったその表装について、忘れないうちに覚書きです。

 まず本家本尊俵屋宗達は、さすがに立派なちょっと幅広の萌黄色?の豪華な布地を縁取りに使っていて、古いだけにややくすんだ色調の金屏風をよく引き立てています。しかし何しろいつ行っても一番人気の混雑なため、あまり近くでゆっくり堪能することができないのが残念でした。
 なお私が初めて宗達の風神雷神に対面したのは、もう随分昔、屏風を所蔵する建仁寺へ特別公開期間に訪れた時です。今でもよく覚えていますが、畳の上に置かれた高さで屏風を見たのはそれが初めてで、元々「国宝」という御大層な看板の割にとてもユーモラスな絵ですが、何だかとても親しみやすく感じられた貴重な体験でした。(今回の大琳派展は特に展示台が高かったので、実際よりかなり大きく威圧感があったように思います)
 次に続く尾形光琳は、これまた打って変って非常にシンプルな細い黒漆の枠だけですが、その代り全体にやや大きめの作品でこれまた迫力では負けていません。ちなみに元は裏絵だった抱一の「夏秋草図屏風」も当然同じようにシンプルな黒漆の枠ですが、今回は風神雷神揃い踏みが優先されたせいもあるのでしょう、「金と銀」の時のような表裏一体再現の展示がされなかったのが残念でした。東博さん、機会があればぜひまたあの展示方式もやってください。
 さて三番手、こればかりは毎回旗色が悪い(^^;)酒井抱一ですが、表装「は」なかなか豪華でした。(笑) 鬱金色?の布地を使っていて、また金屏風3点の中で最も新しいだけに金地の保存状態もとてもよく、雲の淡さも手伝って全体に明るい印象を受ける風神雷神でしたね。
 というわけで、最後の鈴木其一は襖絵なのでちょっと別格ですが、何しろ表装は(其一得意の描表層はともかく)大抵図録にも載せてもらえないので、後1回しっかり目に焼き付けてこようと思います。確かに絵本体を描いた絵師の作品ではありませんけれど、本来あれらが使われて(置かれて)いただろう空間を想像する時、表装もやはり欠かせませんよね。

 ともあれ、他にも(作品は忘れましたが)ちょっと洒落た飾り金具を枠にあしらったものや、明るい朱漆の枠を使ったものなど、何度か足を運んで気持にも余裕のある時にそういうところに着目するのもなかなか楽しいです。今展示中の抱一作「八橋図屏風」はこれまた保存状態良好な上に表装も華やかでしたし、対照的に隣の「柿図屏風」は表装もごくシックに抑えており、また向かいの「波図屏風」は豪快な墨絵の銀屏風にシンプルな黒漆の枠がよく合っていました。
 ちなみに今回光琳と其一の作が出ていた「三十六歌仙図屏風」の抱一版がアメリカに2点ありまして、うち1点は先年プライスコレクション展で里帰りしていますが、もう1点の枠の蒔絵が何と原羊遊斎だそうです。もちろん大変興味があるのですが、何しろ所蔵館が例のにっくき(笑)フリア美術館なので貸出してくれないんですよねえ…残念。

スポンサーサイト
タグ :
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://ctobisima.blog101.fc2.com/tb.php/115-2b12c0c5
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。