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琳派400年(2) さえずる鳥たち・畠山コレクション「THE 琳派」

 2015/01/31(Sat)
 2015年琳派イヤーについて、最初に岡田美術館展のことを書きましたが、東京のトップバッターは高輪台の畠山美術館開催「開館50周年記念 THE 琳派 極めつきの畠山コレクション」(2015/1/17-3/15) です。今年注目の本阿弥光悦・俵屋宗達は華やかな古今集和歌巻に小謡本、尾形光琳は掛け軸に加えてちょっと珍しい茶杓、尾形乾山はもちろん陶芸、そして江戸琳派の酒井抱一、鈴木其一と、琳派の代表的な顔ぶれが満遍なく揃っています。展示スペースは小規模ですが内容はさすがの充実度で、まずは会期前半、岡田美術館と同日の1/25に行ってきました。

 さて私の大好きな抱一さんですが、畠山さんでは十二ヶ月花鳥図の優品の一つ、旧水野家本を所蔵していらっしゃいます。ただし展示スペースの関係でなかなか全十二幅揃って見られないのが残念ですが、今回も季節に合わせて一月・二月・三月の三幅が展示されていました。典雅な梅や椿、菜の花、桜といった春の花に可愛い小鳥たちが戯れていて、何度見ても美しくまた微笑ましい作品です。岡田美術館展の作品もそうですが、抱一さんの小鳥は黒々とつぶらな目がとにかく愛らしくて、どの絵も大好きなのでした。

 ところで今回見ていてまた新たに気がついたのですが、一月の鶯と二月の雲雀ははっきりと嘴を開いていて、どうやらホーホケキョとかピーチクパーチクとか鳴いているようです。あれ、他のシリーズにも鳴いている小鳥の絵ってあったかな?と思って手持ちの資料を確認したところ、宮内庁本とプライス本の一月の鶯、それにファインバーグ本の鶯と雲雀は同じように嘴を開いていました(出光本は画集の写真が小さくてわかりにくいのですが、やはり鶯と雲雀、それに三月の瑠璃鳥も鳴いているようです)。雉や鷺などは大抵嘴を閉じていますが、何と言っても鶯はあの特徴的な声を知らない人はいないでしょうし、また正月らしく「鶯の初音」でおめでたいイメージもあったのかもしれませんね。思えば抱一さんは俳諧の嗜みも深い人でしたから、俳句の季語のように絵においても、季節感を表わすことにこだわりがあったのだろうなとも想像されます(とはいえ何故か、夏を代表するホトトギスの絵はあまり憶えがありませんが)。

 ちなみに今回は出ていませんが、畠山本は他の月でも四月の燕や六月の雀、七月のホオジロも嘴を開いていて、飛びながらさえずっている姿のようです。一方で鶉やカケス、鴛鴦は嘴を閉じており、全部の鳥が鳴いているわけではないのですが、昆虫やカエルを組み合わせたものも含む宮内庁本他4つのシリーズと異なり、畠山本は十二幅すべて小鳥だけを配しているのですね(実は今回初めて気がつきました)。そのせいかどうか、鳴いている小鳥の姿を描いた作品も他のシリーズに比べて多く、見ていると何だか本当に鳥たちのさえずりまでもが聴こえてきそうです。きっと抱一さんが暮らした雨華庵の庭にも、ああした鳥たちがよく訪れては写生の対象になったりしていたのでしょう。

 なお、畠山記念館の琳派展は2/3以降に大幅な展示替えがありますが、光琳の作品でもっと後にならないと見られない物もあるそうです。詳しい日程は公式サイトにありますので、期間限定品がお目当ての方は気をつけてチェックしておいてください。

「THE 琳派展」紹介ページ
http://www.ebara.co.jp/csr/hatakeyama/exhi2014winter.html

関連過去ログ:
 ・琳派400年(1) 箱根の琳派・岡田美術館展

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琳派400年(1) 箱根の琳派・岡田美術館展

 2015/01/28(Wed)
 今年は琳派誕生から400年ということで、京都を中心に早くも色々な企画が目白押しですね。中でも一番楽しみなのはもちろん、MOA美術館根津美術館による真打最強タッグ「紅白梅図と燕子花図」です。これは2008年の大琳派展でも実現しなかったまさに夢の企画で、今度こそはと密かに願っていただけに、去年第一報を知った時にはもう狂喜乱舞でした。ついについに、琳派ファン最後の野望(笑)が叶う日がやってきたのですね!!

 というわけで、「紅白梅図と燕子花図」はまずMOAで第1弾が来月から始まりますが、一足先に現在日本橋三越にて「岡田美術館所蔵 琳派名品展」(2015/1/21-2/2)が開催中です。箱根に開館したばかりの美術館だそうで、さて一体どんな作品が出ているのかなと足を運んだところ、殆どが初めて見る作品ばかり(しかも傑作揃い)なのに仰天しました。
 この岡田美術館、元千葉市立美術館館長の小林忠先生が館長になられたのは知っていましたが、それにしてもこれほどの凄い琳派コレクションが一体今までどこに埋もれていたのかと、正直唖然呆然です。今まで国内の琳派コレクションといえば東は出光、西は細見と思っていましたが、この2館にも引けを取らない素晴らしい内容でした。
 今回の出展では、大好きな酒井抱一は 2011年の大回顧展で初めて見た「月に秋草図屏風」に加え、お馴染み十二か月花鳥図の新シリーズか?と思うような掛け軸があったのにまずびっくり。また光琳の白菊の金屏風は、いかにも彼らしい華やかな美しい作品で、しかも保存状態が大変良好なのも嬉しいところですね。
 変わったところでは、鈴木守一の富士図屏風が大変斬新でモダンな印象で、一方守一の父基一は対照的に、珍しい紫木蓮の掛け軸が何ともシックな佇まいで素敵です。工芸作品でも、光琳蒔絵の硯箱や乾山の角皿等、これまたお馴染みの漆器や焼き物も充実しており、さらに時代下って神坂雪佳や加山又造の作品もしっかり顔を揃えていて、とにかく溜息、溜息でした。

 ともあれ、箱根の美術館はまだ訪れたことがないので、いずれぜひ行ってみたいと思います。なお琳派とは関係ないですが、以前話題になった歌麿の大作「深川の雪」が次回4月から再公開されるそうなので、前回行けなかった方もお見逃しなく!


岡田美術館公式サイト:
http://www.okada-museum.com/

追記:
 結局1/25の一回だけでは足りなくて、1/30に再び行ってきました。東京は朝から雪だったこともあってか、夕方訪れた時は大分空いており、おかげで光琳の菊図屏風(六曲一双)をゆったり鑑賞できて嬉しかったです。

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