スポンサーサイト

 --/--/--(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリ :スポンサー広告 トラックバック(-) コメント(-)
タグ :

春よ来い

 2011/03/27(Sun)
 とりあえず、日常生活はその後もそこそこ元気で普通に過ごしています。とはいえ通勤は自転車で済むものの、東京行きの電車が相変わらずいつもの半分以下という非常に心もとない状況であり、また今急いで行かなければいけない美術展も特にないので、今月一杯はお出かけはなしになりました。被害の少なかった地域までがあまりに自粛ムードになるのは却ってよくないとは思うのだけれど、現実問題として停電その他の影響はまだまだ大きく、地方の人間にはちょっと厳しいです。(特にガソリン不足は、公共交通の充実していない地域ではかなり致命的でした…)

 ともあれ、後1週間もすれば関東もそろそろ桜の開花情報が聞かれるでしょうし、それを期に少しは世間の雰囲気も明るくなってくれることを期待してます。辛いニュースばかり聞いていると普通の人でも落ち込んでしまうのは当然ですし、またここしばらくはお天気も冷え込んでいるだけになかなか皆元気が出ませんが、早く東北にもそして日本にも、本格的な春が来てくれますように。


  東博前庭にて
  おなじみ東京国立博物館前庭の、名物ヨシノシダレ。(2010/4/10撮影)

スポンサーサイト
タグ :

苦い教訓

 2011/03/19(Sat)

津波災害――減災社会を築く (岩波新書)津波災害――減災社会を築く (岩波新書)
(2010/12/18)
河田 惠昭

商品詳細を見る


 今から僅か3か月前に発行されたこの本を、あの大地震の前にどれだけの人が読んだでしょうか。
 私もつい先日になってようやくこんな本が出ていたことを知りましたが、しかしこの1週間嫌というほど見せられてきた悲惨な映像は、既にこれを読んでいた人にも想像できなかったことと思います。最先端の地震専門家である著者でさえ「三陸は世界屈指の津波危険地域である」と述べながらも、「津波防波堤のある(あった)大船渡や釜石を除いて」としていたのですから…

 とはいえ、「揺れが長く続いたら津波地震を疑うこと」という指摘はまさしく今回その通りでしたし、また後半で述べられている「東京に大津波が来たら」というシミュレーションは、肝に銘じて読んでおく必要があると感じました。その他、津波の前には必ず引き波があるという危険な誤解(これは数年前のインド洋沖地震でも言われましたが)なども、首都圏や東海地域がまだ何とか関東大震災以来の大災害を免れている今のうちに、日本中の人間が再確認しておかなければいけないでしょう。
 私もよく美術展のため東京へ行きますし、もし今自分が海際等の危険地帯に住んだり日常的に出かけたりしていなくても、滅多にない旅行や出張先等で被災する可能性があることを忘れてはいけません。まだ記憶に新しいNZ地震でも、このことは最悪の悲しい形で示されてしまいました。

 阪神大震災の時もそうでしたが、自分や周囲の人間の誰も経験したことがないから自然災害がないと思うのは誤りで、地球は人間の一生よりずっと長いスパンで活動しているものです。とはいえ火山のように目の前で活動しているものはまだ予測もしやすいけれど、地震はたった50年起こらないだけで皆忘れてしまうのは、ある意味仕方がないのかもしれません。
 しかし人間はせっかく言葉という形で知識を後世へ残すことができる稀有な生き物であり、著者も「語り継ぐことが大切だ」と強く訴えています。それは被災した当事者の方々や現地で救助に当たった多くの関係者・専門家だけではなく、同じ時代に生まれてあの津波被害を見届けた私たちもまた、次にまたあんな悲劇を起こさないために確かな記憶と知識を忘れることなく次の世代へ伝えていく責務があるのだと、初めて強く自覚させられた一冊でした。

タグ :

大地震の影響

 2011/03/15(Tue)
 その後大地震の影響が各方面に出てきていますが、本日出光美術館さんより、3/21まで開催予定だった「琳派芸術」打ち切りのお知らせがありました。抱一イヤーのトップを切る素晴らしい美術展だっただけに、まさかこのような形で期間短縮せざるをえなかったのは残念ですが、停電や交通機関の混乱を考えれば無理もないことと思います。
何より、被災地で今も寒さや物資の不足に苦しめられている方々のことを思うと、こんな折にこうした展示会等を楽しみに行くのは非常に申し訳ない気もしてしまうのですが、ここで景気がさらに悪化しては今後の被災地の復興にも影を落とすことになりかねません。今回助かった方々が一日でも早く元気と希望を取り戻すことができるよう、私たちもそれぞれ精一杯頑張りましょう!

 ところでただ今の抱一展のもう一方、畠山記念館さんの方は、今のところ開館時間を15時までに縮小して続行している模様です。千尋はあいにく東京までの交通手段が目下断絶中なため、週末も多分行けそうにありませんが、見逃していた方はどうぞお忘れなく。

 参考リンク:savemuseum@ウィキ-東日本大地震によるミュージアムの被災情報・救援情報

タグ :

大地震

 2011/03/12(Sat)
 昨日の地震は前代未聞の大変な被害と影響が各地に出ていますが、皆様ご無事だったでしょうか? とりわけ東北地方は本当に言葉もないほどの大惨事になってしまいましたが、美術ブロガーで毎日のように熱心に更新されている方も首都圏にお住まいの方が多いので、ご帰宅は大変だったろうと心配です。さらに東博からのメルマガでも土日のイベント中止のお知らせがありましたし、Bunkamuraや出光など臨時休館も続出、また図書館で本がたくさん落ちたところがあったとも聞いているので、これから美術館博物館での被害も情報が出てくるかもしれません。(目下しばらくはそれどころではないですけれど)
 なお我が家のあたりは関東ながら目立った影響は殆どありませんでしたが、とにかく皆様怪我などないよう、そして被災された方が一人でも多く助かりますよう、心からお祈りしています。

タグ :

闇はあやなし梅の花

 2011/03/07(Mon)
 3月6日(日)、またまた出光美術館へ「琳派芸術」(2011.1.8-3.21)を見に行ってきました。
 「琳派芸術」観覧はこれで4回目、うち後期展示を見るのは2回目で、今回は頑張って開館15分前に到着。既に10人ほどの列が出来ていましたが、千尋は会場に入るや否や第一室はすっ飛ばし、例によって一目散に「紅白梅図」へ突進です。おかげで今度もゆっくり無人の展示室で一人占めを堪能、その後もしばらくはあまり混まなかったので、結局30分ほど屏風の前を行きつ戻りつして過ごしました。

 ところで、前回は殆ど無人だったこともあって屏風から少し距離を置いて眺めていたのですが、今回は単眼鏡で近くからじっくり絵の細部を観察しているうち、今まで気がつかなかった部分に目が行きました。
 この酒井抱一作「紅白梅図屏風」の銀地は前にも述べたとおり、黒変の殆どない非常に良好な保存状態で、特に右隻の紅梅の銀地の美しさはまったく惚れ惚れするほどです。一方、左隻の白梅の銀地も全体はおおむね綺麗ですが、よく見るとところどころに何枚かの箔がちょっと周囲に比べて変色したような感じの部分がありまして、前回見た時も少し気になっていました。
 で、今回まじまじとそういうやや黒っぽい箔の周辺を見ているうち、ふと白梅の枝の一つ(左から二扇目の下の枝)が途中で妙にぷつりと途切れているのに目が止まりました。抱一の描く枝の構図は光琳とはまた違った独特の技巧を凝らしていて面白いのですが、それにしても他の枝は皆綺麗に細く伸びているのに、それだけ何だか妙な切り方です。それで何の気なしに単眼鏡を向けたのですが、じっくり見ているうちに不意にその先に微かに続きの枝のような痕跡があるのに気付いて驚きました。
 これにはさすがにびっくり、何度もよくよく見直したのですが、やはりそこには微かに消えた枝先らしき跡が見てとれました。歳月を経るうちに絵の具が剥落してしまったのか、あるいは一度描いたものを故意に消したのかはわかりませんが、そこには枝だけでなく白梅の花もあったようです。さらに他の部分も改めて見直してみると、画面左下、抱一の落款のやや右のあたりに、何だか筆で掠ったような細い跡があり、これもどうやら画面の下から伸びる二本の枝だったらしいのですよ。
 今までこの屏風はかなり何度も見てきたものの、こんな枝の跡があったことには今まで全然気付かなくて、本当に驚きました。もしこれらの枝が消えることなく画面に残っていたら、全体の印象もやや違ったはずです。特に白梅の根元から生える二本の枝は、右隻の紅梅とちょうど線対称のように見えたろうと思いますが、あるいは抱一自身がそれでは却って面白くないと後で消してしまったのでしょうか。(確かにこの屏風は微妙なアシンメトリーのバランスも魅力ではありますが)

 それにしても、今までこの点について指摘した本や論文にお目にかかった憶えがなかったこともあって、私としてはちょっと衝撃の発見?です。帰宅後慌てて手持ちの資料をひっくり返してみたものの、少なくとも我が家の本や図録等にもそういう解説は見当たらず、さらに調べてみて、やっと山根有三先生の論文にひとつ「紅白梅図」を取り上げたものがあることが判りました。
 同じ銀屏風でも「夏秋草図」は何しろ尾形光琳の「風神雷神図」の裏屏風でもあるだけに大人気ですが、こちらの「紅白梅図」はそれに比べてかなり影が薄いようで、私としてはこの絵もとても好きなだけにちょっと残念です。「紅白梅図」も裏屏風であったらしいことは判っているのだから、せめてどんな屏風の裏絵だったかもはっきりしていれば、もっと注目度も高かったでしょうね。
 ともあれ、山根先生の論文は著作集に収録されているらしいので、近々図書館へ探しに行ってきます。


  
酒井抱一(別冊太陽)酒井抱一
(別冊太陽 日本のこころ)

(2010/12/17)
仲町 啓子

商品詳細を見る

  珍しく「紅白梅図屏風」が表紙の別冊太陽。

 関連ログ:
  ・再び銀屏風
  ・御神渡りツアーと抱一


タグ :
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。